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2004年10月10日

フジ子・ヘミングソロリサイタル

先日、フジ子・ヘミングのソロリサイタルに行った。

彼女を知ったのは菅野美穂主演のドラマ「フジ子・ヘミングの軌跡」を観た時だ。彼女の人生の激動ぶりにかなり驚かされた記憶がある。

それから、図書館のオーディオブースで彼女のCD「奇蹟のカンパネラ」を聴いたとき、初めて感動して涙が出て来てしまった。 私はそれまで、ピアノは「楽譜通りにうまく引けば良い。誰がひいても同じ。」と思っていた。でも違った。

彼女のピアノには人を癒す力がある。私自身も彼女のピアノを聴いている間、昔の事を思い出したりして涙が止まらなくなり、聴き終えた後、とてもすっきりとした気分になる。なぜか分からない。ただただ感動の波に漂っているだけで浄化されて行くようなそんな力が彼女のピアノにはある。

先日のソロリサイタル。チケットを手にし一人で会場に向かった。2階席だったもののほぼ中央で彼女の手がちゃんと見える席だった。ステージに幕は降りておらず、ピアノと小さな桜の木のような花が置いてあるだけのシンプルな舞台。客層は50代の女性グループ、年配の夫婦、そして私の年代が一人でという感じ。 時間になると照明が落とされ、ステージが明るくなった。

そしてフジ子さんが登場。黒パンツに丈の長いブルーのトップス、その上に黒いレースのショールのようなものを羽織っていた。前半はショパンの曲を8曲演奏。

私はその演奏の間なぜか自分のピアノ経験(3歳から6歳までピアノ教室に通い、その後は弾きたい曲を自分で気ままに練習していた)や姉のピアノの事等を思い出していた。

私が6歳、姉が12歳のとき両親が離婚して、母の実家に引っ越した事で私たち姉妹のピアノ歴は途絶えてしまった。田舎だったためピアノの先生がいなかったのである。

私はピアノの練習があまり好きではなかったのでそうでもなかったが、姉はかなり悔しがっていたように思う。でも姉は頑張った。独学でショパンの「幻想即興曲」をマスターし、中学校の文化祭で全校生徒の前で演奏すると言う栄誉を与えられた。

いつも穏やかな姉がとても激しく演奏するピアノにゾクゾクしたのを覚えている。そしてみんなの前で堂々と演奏する姉を自慢に思った。

フジ子さんも「幻想即興曲」を演奏された。とても柔らかなタッチだった。姉の激しさとはまた違うピアノ。演奏者でこうも変わるのかと驚いた。

前半が終了し、20分間の休憩が入った。私はホールで砂糖がたっぷり入ったコーヒーを飲んだ。フジ子さんのエネルギーに圧倒されちょっと疲れたからだ。後半戦に臨むため、甘いものが飲みたかった。

後半、嬉しい事にフジ子さんは衣装を変えて登場。ギリシャ神話の女神が着ているような白いドレスがとても素敵で、彼女が天使のように見えた。


後半は初めて聴く曲が多かった。後半の1曲目、ラヴェル作曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」は何とも物悲しく、そしてとても優しい曲だった。それからドビュッシー、スカルラッティ、リストと演奏をされた。

私の思い込みかもしれないが、激しいタッチの曲を弾く前、彼女は長めの間をとっているような気がした。プログラムは全て彼女のペースで進行して行く。歌手のコンサートのようなMCは一切なし。曲と曲との間に独特の彼女の間があった。知らない曲ばかりだったので、その彼女の「間」で次の曲のタッチを想像した。

そして最後、私をいつも泣かせてくれる曲、「ラ・カンパネラ」の演奏が始まった。
彼女のピアノはとても優しい。観客はたくさんいるのに、私だけが彼女のピアノの奏でる音に包まれているような錯覚に陥った。そして私は無防備になり、涙が止まらなくなった。一人でハンカチ片手に号泣していた。今これを書いている間もあの時の感覚が戻って来て泣きそうだ。

演奏が終わったとき、この日一番の拍手が沸き上がった。感動を声に出して表現した男性もいた。会場に居たみんなが彼女の演奏に胸を打たれ、感謝の気持ちが拍手となって現れたのだと思う。

ピアノは心で弾くものだと思った。こんなピアノを弾ける彼女はとても優しい心の持ち主なのだと思う。

fujiko1.jpg 奇蹟のカンパネラ 私が図書館で初めて聴いたCD

fujiko2.jpgフジ子・ヘミングの軌跡 菅野美穂主演ドラマのDVD

fujiko3.jpgフジ子・ヘミングの奇蹟 リスト&ショパン名演集 私はDisk2のドイツで収録された
「ラ・カンパネラ」がお気に入り。

posted by スミゴルフ at 15:37| Comment(6) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラックバックありがとうございます。フジ子・ヘミングさんのピアノは本当に感動的でしたね。残念ながらリサイタルには行けなかったのですが、もう少し早く知っていれば仕事を休んででも行ってみたかったです。僕もピアノ発表会に向けてのブログを作成していこうと思っています。今のところ僕も最終目標はラ・カンパネラです。とりあえず、今は四月二日の発表会に向けて、ベートーベンの悲愴#2を練習中です。いつか、ラ・カンパネラを弾けるようにがんばります(^^♪また寄らせていただきます。
Posted by naokixxxmuku at 2005年02月15日 21:22
naokixxxmukuさん

コメントありがとうございます。
ピアノ教室に通っていらっしゃるんですよね?
私は独学でいこうかなと思っています。

小さい頃は先生が嫌いだったんです。そのトラウマが...(笑)

発表会がんばってくださいね。
Posted by スミゴルフ at 2005年02月15日 22:01
はじめまして。早速コメントさせてくださいー。
私も「フジ子・ヘミングの奇蹟 リスト&ショパン名演集」
で感動したくちです。はい。
で勢いあまって3月1日の武道館コンサート
にも行くことになりました。
会社休んで行きますΣ(゚Д゚)
この記事読んでますます楽しみになりました!!
それでは。
Posted by tolkine at 2005年02月19日 12:05
tokineさん

コメントありがとうございます。武道館と言う事はソロリサイタルではなさそうですね。

ラ・カンパネラが聞けると良いですね。生演奏は本当に感涙モノです。

会社を休む価値アリですよ!
Posted by スミゴルフ at 2005年02月19日 16:02
そういっていただくとますます行く気が膨らみます(^^;)
実はソロコンサートなんです。
武道館だとソロコンサートって普通じゃないんですか?
↓こんな感じのやつです。
http://mars.eplus.co.jp/ss/kougyou/syosai.asp?kc=004450&ks=50

後、余談ですがうちのページからリンクさせて頂いてもも良いでしょうか?
Posted by tolkine at 2005年02月20日 11:13
武道館って広いからてっきりオーケストラ付のコンサートだと思ってました。

1万人のソロリサイタル。すごいですね!!
しかも司会が小倉さん。楽しそう...

リンク大歓迎です!
私もリンクリストを作りたいのですが、やり方がまだ分からないんですよ。やり方が分かったらtokineさんのサイトをリンクさせて頂きたいです。

ソロリサイタル、いっぱい感動してきてくださいね。
Posted by スミゴルフ at 2005年02月20日 13:09
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